胃がんは、胃の内側の粘膜から発生する悪性腫瘍で、日本では比較的多いがんのひとつです。特に40歳以降に増え、年齢とともに発症リスクが高くなります。

近年は医療の進歩により、早期発見・早期治療が可能となり、早期の段階で見つかれば高い確率で完治が期待できます。

胃がんの主な原因

胃がんの発症にはいくつかの要因が関係しています。

■ピロリ菌感染

最も大きな原因とされ、長期間の感染により慢性胃炎や萎縮性胃炎を経て胃がんへ進行することがあります。

■生活習慣

・塩分の多い食事
・喫煙
・過度の飲酒

■体質・家族歴

家族に胃がんの方がいる場合はリスクがやや高くなります。

胃がんの症状

初期の胃がんはほとんど症状がありません。
そのため、症状が出た時にはすでに進行していることも少なくありません。

進行すると以下のような症状が現れることがあります。

  • 胃の痛み・違和感
  • 食欲低下
  • 体重減少
  • 吐き気・嘔吐
  • 黒色便
  • 貧血

これらの症状がある場合は、早めの受診が必要です。

胃がんの進行段階

■早期胃がん

がんが粘膜や粘膜下層にとどまっている状態です。
多くは無症状で、検査により偶然発見されます。

👉 内視鏡治療のみで完治できるケースが多く、予後は非常に良好です。

■進行胃がん

がんが胃の深い層まで広がり、リンパ節や他臓器へ転移する可能性があります。

胃がんの検査方法

■胃カメラ(上部内視鏡検査)

胃がんを見つける最も正確な検査です。
小さな病変も直接観察でき、必要に応じてその場で組織検査を行うことができます。

胃カメラ検査の重要性

胃がんは、早期の段階ではほぼ無症状です。
そのため、症状が出てからの検査では進行していることも少なくありません。

胃カメラ検査には次のような大きなメリットがあります。

●早期発見が可能

ミリ単位の小さながんも発見できます。

●その場で診断が可能

疑わしい病変はすぐに生検を行い、確定診断につながります。

●治療につながる検査

早期に見つかれば、内視鏡治療のみで完治できる可能性が高まります。

胃カメラをおすすめする方

以下に当てはまる方は定期的な検査をおすすめします。

  • 40歳以上の方
  • ピロリ菌感染歴がある
  • 胃炎・萎縮性胃炎と診断されたことがある
  • 家族に胃がんの方がいる
  • 胃の不調が続いている

胃がんの治療法

治療は進行度に応じて選択されます。

■内視鏡治療(ESD)

早期胃がんに対して行われる治療で、お腹を切らずに病変を切除します。

■外科手術

進行がんでは胃の切除やリンパ節郭清を行います。

■薬物療法

抗がん剤治療を併用することがあります。胃がんの薬物療法には、大きく分けて「手術によりがんを取りきることが難しい進行・再発胃がんに対する化学療法」と、手術後の再発予防を目的とする「術後補助化学療法」があります。なお、リンパ節への転移がある場合や、手術で取りきることが難しい場合は、手術の前に「術前補助化学療法」が行われる場合もあります。胃がんの薬物療法で使う薬には、細胞障害性抗がん薬、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬があります。治療は、これらの薬を単独または組み合わせて、点滴もしくは内服で行います。

細胞障害性抗がん薬は、細胞が増殖する仕組みの一部を邪魔することで、がん細胞を攻撃する薬です。分子標的薬は、がん細胞の増殖に関わるタンパク質などを標的にして、がんを攻撃する薬です。免疫チェックポイント阻害薬は、免疫ががん細胞を攻撃する力を保つ(がん細胞が免疫にブレーキをかけるのを防ぐ)薬です。

薬物療法の効果は、内視鏡検査やCT検査で確認します。また、転移した臓器に対する治療の効果は主にCT検査で確認します。このほかに、MRI検査やPET検査などで確認することもあります。

早期発見が命を守ります

胃がんは、早期に見つかれば完治が期待できるがんです。
しかし初期には症状がほとんどないため、定期的な検査が何より重要です。

胃カメラ検査は、ご自身の命を守るための最も確実な方法です。

まとめ

胃がんは早期発見・早期治療により治る可能性が高い病気です。
症状がなくても定期的な胃カメラ検査を受けることが健康を守る第一歩となります。